医療従事者向け
専門家・医療従事者向けのページです。
2011年「第 5 回麹町セミナー in 日本青年館ホテル」2011年6月19日(日曜日)
白石洋介 医学博士・柔道整復師
「特発性脊柱側弯症と運動療法 SOSORT 学会報告と運動療法の実際」
「大後頭神経三叉神経症候群 GOTS に関する最近の基礎医学研究結果紹介」
「臨床における機械的ストレスに対する細胞応答の分子生物学的捉え方,
および柔整に関係の深い分子生物学最近のトピックス」
森 倫範 柔道整復師(東京医科大大学院 医学研究科博士課程)
「神経伝達物質開口放出過程におけるCa2+ の役割
安井正佐也 柔道整復師(名古屋大学大学院 医学系研究科所属博士研究)
「骨折の痛みを科学するために」
2010年9月23日(木曜日・祝日)「脊椎のX-P. MRI 画像解析の実際、および脊椎に対する手技治療の講義と実技」
午前は、これまでのミクロの世界からマクロの世界へ進みます。森倫範先生(東京医科大学大学院医学研究科博士課程)には、臨床に目指した肉眼解剖学に関する報告をしていただきます。
そして、いよいよ臨床の世界に入り込みたいと思います。画像解析が進化する中、脊柱の臨床に関する医学的な理解も変わりつつあります。いわゆる肩こりや背部痛と診断されている方々のX-PやMRI画像を基に、これらの画像の実践的臨床的理解の仕方を、形態学・組織学の角度からお伝えします。
2010年6月27日(日曜日)「 四肢の外傷に対する保存療法の組織学的解析と臨床; 下肢編」 -伝統臨床技術を科学的に解析-
5月の上肢編に引き続き下肢の外傷や障害について、保存療法の捉え方を組織学的、解剖学的に解析します。下肢に関する大きな外傷(たとえば大腿骨骨折や大腿骨頸部骨折など)は入院や往診を必要としますが、多くの外傷や障害は通院で管理することになります。今回は、通院管理できる症例をいくつか取り上げ、その治療法に対する組織学的捉え方の基礎をお伝えします。
2010年6月12日(土曜日) 2010年7月10日(土曜日)「臨床柔道整復師のためのB モード超音波画像観察 上肢編」
運動器の疾患や外傷を適切に治療するには、正確な評価・鑑別が必要です。それには客観的でレベルの高い、問診・視診・触診が求められます。近年、接骨院(整骨院)では、 日常の臨床において、B モード超音波画像観察装置を使用している先生方が増えています。しかし、損傷の状態や経過を客観的に描出し、且つ再現性を得ることはとても難しいことです。この機器を充分に活用するためには、プローブの当て方、ゲインの調整、画像コントラストの読影など、指導書には記載しきれない、より臨床に即した実践的な技術の習得こそが重要です。そこで、柔道整復師がよく遭遇する症例に限定して、解剖学的根拠を基に、組織学的解説を加え、得られた画像をより正確に読影できるような技術を身につけるためのセミナーを開催いたします。
2010年5月30日「骨折の徒手整復と四肢の外傷に対する保存療法の組織学的理解」
今回のセミナーでは、上肢の骨折を中心に、
1)骨折の転位について、匠の技をもつ柔道整復師の整復技術を科学的(機能解剖学的組織学的)に解析します。
2)骨折治癒過程について、解剖学・組織学・分子生物学的理解を有機的に結び付けて説明します。
3)骨折後療法の実際の進め方について、組織学的根拠を元にわかりやすく示します。
Different Relationship of N- and P/Q-Type Ca2_ Channels to Channel-Interacting Slots in Controlling Neurotransmission at Cultured Hippocampal Synapses
培養海馬シナプスでの神経伝達調節におけるチャネルインタラクションslotsへのN-とP/Q-タイプCaチャネルの異なった関係についての論文を紹介します。
2010年4月29日 祝日 「顎関節および顎関節症の基礎と臨床」
顎関節は発生学的・解剖学的に、四肢の関節とはまったく異なっています。
このセミナーでは、顎関節の発生に始まり、臨床解剖のとらえ方の新たな方向を示します。
そして、四肢の関節を熟知する柔道整復師だからこそ提案できる理論展開を行います。中でも上位頸椎の機能解剖と顎関節の機能についての解剖学的理解は、これまでの顎関節の臨床を変えるものといえるでしょう。
Tissue stretch induces nuclear remodeling in connective tissue fibroblasts.
疎性結合組織の細胞(培養)に機械的ストレッチストレスを加えた結果、細胞の核が回転しながら形状を変化させてゆくことを観察しています。このような他動的ストレッチによっても Rho kinase の活性化が生じていることを証明しています。
Ultrasound evidence of altered lumbar connective tissue structure in human subjects with chronic low back pain.
慢性腰痛症の患者107例を用いて、腰部起立筋部のBモード超音波画像観察をしています。その結果、統計学的に優位に皮下結合組織が厚くなっており、また画像上結合組織間の境界が不明瞭になっていることを明らかにしています。このような皮下結合組織の変化はひいては腰椎の運動性に影響を与え、それらが慢性的な腰痛に関与しているかもしれないと述べています。
Randomized, double-blind, placebo-controlled, dose-response, and preclinical safety study of transforaminal epidural etanercept for the treatment of sciatica.
根性神経症と診断されている患者さんに硬膜外ブロック法を用いて、抗TNFを注射して、鎮痛効果を詳細に調べています。抗TNF を 2mg 硬膜外に注射したグループでは、100%効果があり、数か月してもその効果が持続されていることを報告してます。神経因性疼痛ではない場合、炎症反応を止めることに努めることがとても大切であるということをヒトを用いて証明している貴重な論文だと思います。