Tissue stretch induces nuclear remodeling in connective tissue fibroblasts.
疎性結合組織の細胞(培養)に機械的ストレッチストレスを加えた結果、細胞の核が回転しながら形状を変化させてゆくことを観察しています。興味深いところは、このような他動的ストレッチによっても Rho kinase の活性化が生じていることを証明している点です。同じようにストレッチしても Rho kinase inhibitor を投与してからでは、細胞核の形状がほとんど変化していないこをきれいな画像で示しています。また、ストレッチの時間による変化も見ており、ストレッチ開始から2分で、すでに若干の細胞核の形状変化が出現し、30分では1.5倍ほど大きくなると記載しています。ヒトにおいて、たとえば運動器のストレッチは筋だけに作用するのではなく、皮下結合組織へも作用し、その力学的な作用が, Rho kinase を活性化し、細胞核の形状を変化させて、結合組織内の線維芽細胞にα-SMAが発現させているであろうことが推察されます。