ご来院の方々向け
一般の患者様向けの情報です。
特発性脊柱側弯・運動療法・手技療法

脊柱側弯症に対する運動療法の効果については専門家の間でも意見が分かれているところです。しかし、それはあくまでも角度の進行を抑制できるかできないかについての議論であり、運動療法の必要性を否定しているのではないのです。
思春期特発性脊柱側弯症の患者さんに対するボストン型装具の効果について報告
テキサス州にある病院(Texas Scottish Hospital for Children))からの論文を紹介します。
2010年の思春期特発性脊柱側湾症(Cobb 角 25~45°)の患者さんに対するボストン型装具の効果について報告されています。
特発性脊柱側弯症(側彎症)に対する運動療法の取組み ー東京都医師会雑誌の報告からー

「学童期(脊柱)側彎症の運動療法」 と題して、東京都医師会雑誌に、健診医と養護教員との連携による運動療法の取り組み結果が報告されています。
小学校と中学校の両方で実施されたものです。学校検診で、Hump が 6mm以下の学童に対し、側彎症健診医が独自に考案した運動療法を養護教員の協力を得て実施したところ、一年でHump の減少に明らかな統計的優位差が示されたとのことです。
顎関節症と顎関節脱臼のこと

顎関節脱臼という用語がありますが、本当は脱臼ではありません。人の顎関節は外れるのではなく、口を開いたまま閉じられなくなっているだけです。また顎関節にはまだ知られていない靭帯があります。顎関節症と頚椎の関連はもっと研究されなければならないでしょう。
脊柱の弯曲(彎曲)の解剖学的理解 -思春期編-
医療は癒しであってはなりません。しかし、脊柱側彎症は整形外科専門医だけの治療対象ではないと考えます。角度が戻らないことがわかっていても、手術を受けることになるとしても、手術に至るまで、整形外科専門医や装具士以外の医師や医療従事者による全人的医学的フォローが必須だと考えています。