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「真実を見つめる」2005年12月

靭帯や腱が骨化しないでいるのも糖鎖で調節されていることを先号で紹介した。骨ではコラーゲン以外のさまざまな非コラーゲン性糖蛋白質で骨化が調節されている。我々柔道整復師は、このような糖蛋白質の存在が骨の特性に大きく関与しており、骨折の治癒過程に影響を与えていることを知らなければならない。

骨にみられる糖蛋白質やタンパク質として以下のものが知られている 1)。1, Gla Protein; a) Bone Gla Protein (BGP, Osteocalcin), b) Matrix Gla Protein (MGP) 2, Glyco-protein; a) Osteonectin, b) Bone Sialo Protein (BSP) 3, Link-Protein; a) Osteopontin  4, Proteoglycan; a) Biglycan (PG-I), b) Decorin (PG-II)・・・Small dermatan sulfate PG,  5, Serum Protein; a) α2(HS)-Glyco-protein, b) Albumin, c) IgG  6, Others; a) SCAB protein [α1(1)pN-プロペプチド] *

Osteocalcin (BGP) は、49個のアミノ酸からなる酸性タンパク質で、その特徴は分子内にγ-Carboxy-glutamate (Gla) residue を3個含むことである。Vitamin D や K、そして COO- がどこで必要になるか、また2価のカチオンである Ca++ がどのように結合されるかがわかる (Fig. 1)。CO2 は2酸化炭素であるが、グルタミン酸の側鎖の末端を2箇所 COO- とマイナスイオン化することで、まるで磁石のように Ca++ をつかまえている。BGP は骨の総タンパク質の 1~2 % で、アパタイト結晶に高い親和性があるものの、作用としては、どちらかというと過剰な石灰化を抑制する調節因子として働いていると考えられている。・・・・・以後割愛

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参考文献: 大塚吉兵衛・安孫子宣光: 医歯薬系学生のためのビジュアル生化学・分子生物学、 日本医事新報社 1998.   宮坂昌之 編: Bioscience Series 接着分子 –分子機構と臨床への応用- 中外医学社 1993

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