Kojimachi Dr.Shiraishi Japanese Osteopathy -since 2009-

 

〒102-0083東京都千代田区
麹町4-8-27
丸三國友ビル2F

     

03-6268-9453

      

側弯症の治療はこちら

(株) シュロスベストプラクティスジャパン

(株) Schroth Best Practice Japan

最新の側弯症のシュロス式運動療法と装具をドイツから

「真実を見つめる」2005年4月

 末梢神経が結合組織の修復にとても深く関与していることについて、前回、前々回と述べてきた。今回は、神経そのもの損傷とその修復について、神経栄養因子に注目して述べたい。原因がどうあれ、神経損傷や障害に対する治療には難渋する。神経細胞も元はといえば1個の卵細胞から発生し、分化した細胞であることには違いはない。全ての細胞は増殖分化の過程において、細胞同士、分子の言葉(サイトカインなど)をつかって情報のやり取りしている。神経損傷の治療を考える場合も神経系の発生過程を分子のレベルで知ることが重要である。

このシリーズで、柔道整復の業務に関係が深い結合組織の治癒では、サイトカインと呼ばれる細胞が合成分泌する物質(分子)の仕組み(サイトカインネットワーク)を知ることが重要であることを述べた。神経の損傷と修復のメカニズムを理解する上でもサイトカインの働きを知ることが重要になる。末梢神経線維が不幸にして損傷した時、Wallerian degeneration (ワーラー変性)を起こすがあることはよく知られている。このように変性した末梢神経の再生には NGF など、神経栄養因子が深く関与していることが明らかにされており、現在はで、神経栄養因子には NGF, BDGF, NT3~5など多くの種類があることもわかっている。神経が生存しつづけるために、この栄養因子群は必須であるが、末梢神経損傷、あるいは断裂後の神経再生に対しても栄養因子が深く関わっている。・・・・・以後割愛

image033


参考文献: 生田義和: 末梢神経の損傷と修復(監訳)、廣川書店、1994.  Kawamoto K. et al.: Nerve growth factor and wound healing. Prog Brain Research, 146, 2004

,