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柔道整復師のための解剖学シリーズ  肩関節脱臼2

成長期を過ぎた肩関節脱臼において、初回の処置や治療は、その後に大きな影響を与えることは周知のことです。その影響は形態学的組織学的特性から、大きく骨性と軟部組織性の二つに分けられます。前回は、肩甲骨関節窩と上腕骨関節頭骨の形態から肩関節前方脱臼の脱臼経路(脱臼してゆく過程)を示しました。我々がよく遭遇するいわゆる肩関節前方脱臼では、どのような経路を経て脱臼に至るのかについて理解できたと思います。

肩関節前方脱臼時に生じる損傷は、前方関節包損傷、前方関節唇損傷、前方関節窩骨傷、大結節後外側骨傷など幾つか知られています。注意しなければならない損傷が a の関節包の損傷と b の関節唇の損傷です。関節唇の損傷 soft Bankart lesionについては詳細な報告がされています(三嶋ら 2004)。しかし、関節包の損傷が肩甲下筋に与える影響については詳細な報告はないようです。肩甲下筋における前方脱臼時の形態変化については、CT や MRI の画像診断の発達により詳細に把握できるようになってきました(Fig. 2)。関節唇の損傷状態はもちろん、たとえば、生来関節前方の形態形成が不十分な肩関節があることもわかります。・・・・・以後割愛


参考文献: 伊藤博元: 外傷性肩関節脱臼の病体と診断、MB Orthopaedics, Vol. 10, No. 10 1997. 三嶋真爾ら: 反復性肩関節前方脱臼に対する Bankart-Bristow法, 別冊整形外科 No. 46, 16-20, 2004. Anne M.R. Agur, Ming J. Lee: Grant’s Atlas of Anatomy 10th ed., lippincott Williams & Wilkins, 1999