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Bradykinin-induced expression of alpha-smoth muscle actin in human mesenchymal stem cell.

ヒト間葉系幹細胞において、BK( Bradykinin ブラジキニン)によって引き出されるαSMAの発現について報告している論文を紹介します。

報告者  白石洋介  2009年12月11日

BK といえば、組織損傷における炎症、疼痛、腫脹などを引き起こす物質という理解が一般的だと思います。この論文では、ヒトにおいて、BK処置が脂肪性組織由来の間葉系幹細胞においてαSMA遺伝子発現が引き出されることを明らかにしています。また、BK が BK2-R を介して、細胞内 Ca++ の上昇にも関与していることを示しています。加えて、BK は TGF-βの分泌を即しており、自己分泌作用により、Smad2 を介するのシグナル伝達を引き起こすことも報告しています。興味深い点は、これら Smad シグナル伝達をブロックすることで、BK によって引き出されるαSMA 発現が抑制されることを確かめていること、また MEK 特異的インヒビター(U0126)を用いることで、TGF-βの分泌、Smad2 のリン酸化、αSMA の遺伝子発現を抑制することを示しているところでしょう。
報告者は、BK が、自己分泌TGF-β-Smad2 クロストーク経路のERK依存性活性化を通して、α-SMA発現を引き出しているであろうことを示唆しています。BK_alphaSMA1