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「真実を見つめる」2005年9月

先の号では、靭帯や腱の修復に接着因子がどのように関与するかについてインテグリン(integrin)を元に話した。integrin は、αとβの二量体からなる細胞膜貫通型受容体である 1)。
興味深いことは FAK (focal adhesion kinase) と呼ばれる接着班キナーゼ活性(チロシンキナーゼ)を細胞内にもつことである(図1)。正常細胞では、この integrin とECM (extra cellular matrix 細胞外基質) が接着することで、FAK が活性化される 2)。しかし、がん細胞では図1の細胞膜下にある Src (Src遺伝子産物・チロシンキナーゼ)によってリン酸化を受ける 2)。
このような integrin の細胞内リン酸化は、がん細胞の増殖、浸潤、転移などを引き起こす因子のひとつと考えられている。腱や靭帯を合成している線維形成細胞も、様々なタイプの integrin を解して、自らが合成した細胞外基質と結合している。この結合様式に異常が生じると細胞は正常な挙動から外れることになる。正常な営みをしなくなる点ではがん細胞と同じともいえる。
このような作用をもつ integrin は、われわれ柔道整復師の仕事に深い関係を持っている分子である。血管の中には血液細胞が流れていて、骨折はもちろん、捻挫、脱臼、挫傷で組織が損傷をうけると内出血する。内出血とは血管の中から血球細胞が漏れ出すことである。しかし、内出血の時ばかりが血液細胞が血管外に出るのではない。血管壁が壊れるのが外傷などによる血管の損傷である。・・・・・以後割愛

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参考文献: 宮坂昌之・矢原一郎 編: 実験医学別冊、Bio Science 用語ライブラリー、接着分子、1996 羊土社.   大塚吉兵衛・安孫子宣光: 医歯薬系医学生のためのビジュアル生化学・分子生物学 1997 日本医事新報社.   宮坂昌之 編: Bioscience Series 接着分子 –分子機構と臨床への応用」 1993 中外医学社

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